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【留学経験有】旧帝大在籍講師が これからの英語対策について語る

 
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こんにちは。
広大研家庭教師部門編集部です。

コロナ、東京5輪、自然災害と大変な時期(2021年07月執筆時)でありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は英語教育についての記事を執筆致します。小学校での英語指導が導入され、中高のHPでも「グローバルなんたらかんたら」みたいな文言を目にすることは珍しくなくなってきました。
では、日本の英語教育は何を目標に、どう進み、どうなっているのでしょうか?
アメリカ・イギリスでの留学経験を持つ筆者からみた考察を記していきたいと思います。

 

文科省が掲げる英語教育概要

結論から言うと「英語で意思疎通できるようになりましょう」です。
これは従来の英語学習では文字媒体でのやり取り(メールやSNSなど)は出来ても、直接会って話す事には及んでいないとの考えから来ています。
ここへの切り口の一つとしてリスニング試験がセンター試験(現在の大学共通テスト)に導入されました。
しかし、大学進学後は専門的な講義が多く、英語学習が脇へ追いやられる事は珍しくありませんでした。
それらへの抜本的な解決策として、幼少期から英語での意思疎通に馴れる事が挙げられたのだと筆者は推察しています。
文科省が出している小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語活動・外国語編2-(1)では

小学校中学年から外国語活動を導入し,「聞くこと」,「話すこと」を中心とした活動を通じて外国語に慣れ親しみ外国語学習への動機付けを高め

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語活動・外国語編2-(1)より

としています。

ここで言われている事を非常に簡潔に図にまとめました。

ここで問題となってくる事が学校間の接続です。
これは中高一貫校などであれば比較的、障害を排除できます。
しかし、小学校から中学へ、そして高校へと運営母体が変わる事を経験する方は非常に多い事と思います。
この際、各学校間でこの新たな英語教育への見解が違ってしまうと一貫した指導が達成されなくなってしまいます
では、実際の教育現場はどのようになっているのでしょうか?次項へ移ってみましょう。

 

実際の英語教育の現場で発生している問題

既に文科省も懸念しているようでしたが学校間接続(特に小学校から中学校への進学)で問題が見られるようです。

中学校において音声から文字への移行が円滑に行われていない場合が見られる。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/1352464.htmより

これは実際に広大研家庭教師部の生徒さんでも確認されている事例です。
小学校の間は主語とbe動詞、そして簡単な英単語を使った文章を読んだり聞いたりすることを主体に勉強します。
しかし、中学にあがると「be動詞の使い方は既に小学校で習っているよね」ということでbe動詞に関する文法学習を省略されてしまっていました。
つまり中学からは「小学校の英語教育ではbe動詞の学習までをやってくれている」という認識に留まってしまっていた訳です。
執筆者はこの件については強い遺憾の念を持っています。

他にもこういった記載が見られます。

中・高等学校では、英語教育の目標がコミュニケーション能力を身に付けることでありながら、
「英語を用いて何ができるようになったか」よりも、
「文法や語彙等の知識がどれだけ身に付いたか」という観点で授業が行われ、コミュニケーション能力の育成を意識した取組が不十分な学校もあるとの指摘がある。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/1352464.htmより

この記載で疑問となる事は「従来の文法や語彙等の知識定着を疎かにしていないのか?」という点です。
コミュニケーション能力は勿論重要です。一方で、従来の文法などの知識事項だけでも高校カリキュラムは手一杯だったと考えます。
旧課程での英語指導カリキュラムに余裕があったといった報告は執筆者が知る限りでは見当たりません。
要するに「そもそもキャパオーヴァーの内容をカリキュラムとしていないのか?」という見解です。

続けてです。

(中学校)
・「発話をおおむね英語で行っている」又は「発話の半分以上を英語で行っている」教員は平成24年度の1年生で45%、2年生で43%、3年生で41%

(高等学校)
・「発話をおおむね英語で行っている」又は「発話の半分以上を英語で行っている」教員は、平成22年度の「英語1」で15%だったが、平成25年度の「コミュニケーション英語1」では53%に、「英語表現1」では47%に、それぞれ増加した。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/1352464.htmより

これは「発話を英語でするという文科省の基準に沿った授業は全国で半分程度」となります。
また、この全国での非画一化は各自治体間で顕著に表れているようです。

 

そもそも語学の学習とは?

堅苦しい話が続きました。少し執筆者の留学時の体験を記載してみましょう。
執筆者は中学三年時にアメリカのカリフォルニア州に半年ほど留学していた経験があります。
その際に日本人学校や留学生専門クラスなどではなく、地元の学校に通学しました。
中学三年生程度の英語力では過酷な日常でした。
しかし、学校の試験「Grammar(文法)」では学年一番でした(クラスのみんなの前で発表されたのですが、その辺アメリカらしくて面白いですね)。
周囲の反応は「えっ!?あいつ全然英語しゃべれへんのに何で!?」という驚愕の顔でした(そういった表情を露骨にするところも、アメリカらしくて面白いですね)。

この現象は逆の立場で考えると理解しやすいです。
私たちは第一言語が日本語ですが、普段日本語の文法を意識して使っているでしょうか?
せいぜい、大事な文章を書いたりする際のチェック程度でしょう。
改めて日本語文法(形容詞、副詞、助詞などの品詞や文型等)を学習するまでもなく私たちは日本語を使いこなすことが出来ています。
何故でしょうか?この点をもう少し深く掘り下げてみましょう。

以下の図を見てください。

①の経路を見てください。
ここでは「宿題をしなくちゃ」を英語に変換して発言するまでの過程が示されています。
まずは日本語として省略されている部分を補います。
そして必要な文法事項、英単語を使用して文を形成していき、発言するに至っています。
では②の経路を見てみましょう。
先ほどの①での変換過程を経ずに、いきなり結論の発言へと飛ぶことができます。
これは日常生活などで耳にする機会、口にする機会が多く、こういった経験則が蓄積する事で可能になります。
「②めっちゃええやん!」と飛びつく前にデメリットもそれぞれ見てください。
①は見ての通り、知識が必要であり、変換に時間がかかります
一方、②は文法事項をすっ飛ばしているので、自分で過ちに気づきにくく、また応用が利きません

一概にどちらが良いと言えるものではなく、その両方からのアプローチが良いという感覚を持っていただけると一番だと思います。
現在文科省が英語教育改革として導入しようとしているものは主に②からのアプローチとなります。
かといって従来の①のアプローチが悪い訳ではなく、それだけでは不十分であるというのみです。

 

見えてくる英語対策

以上のように日本の英語教育はまさに過渡期にあると言えます。
通学する学校の方針によって左右され、その方針が正しいかどうかも不明瞭でしょう。
こうなると、もはや自己防衛しかありません。各家庭で英語教育について学校がどの程度をカヴァーしてくれ、何をカヴァーしてくれないのかを判断するしかありません。
そして、英語対策を考える前に生徒さんに適したご家庭の方針を定めてください。
往々にして学校では前項の①については過去のノウハウもある為、実施してくれる所は多いです。
生徒さんが①について既に学校に追い付いていない場合、これは補強するしかありません
しかも、それは①の学習法で補わなくてはなりません。英会話教室へ通わせても無駄だと思います。

生徒さんの会話能力を向上させたい場合、②の練習と経験が必要になります。
一番良いのは英語圏で生活させる事でしょう。
しかし、それらが現実的ではない事もあります。そういった場合は英会話教室や知り合いの外国人との会話が良い練習となります。
最近は海外からの留学生を受け入れる学校も増えてきており、そういった機会を大事にすることも求められてきます。

 

最後に

最後のまとめです。英語学習でのコミュニケーション法と知識学習について書いてきました。
ここからは完全に個人的な意見です。私は留学した際に「あぁ日本人ってそもそも恥ずかしがり屋なんだな」と感じました。
何をするにしても自分から意見を言う事、一番手になる事が恥ずかしかったり不安だったりするのです。
そういった感覚は留学していた中で執筆者は多少抑えられる結果にはなりました。
そもそも、英語で話せない日本人の原因は何なのでしょうか?英語教育の不足なのか、国民性なのか。難しい問題です。
自分の意見をはっきりと人前で述べる事を良しとする教育現場が必要だと感じています。
しかし、現場の先生方の中には「自分のいう事を黙って聞いておけばよい」という方も少なからずいらっしゃるようです。
英語教育の改革をするためにはまだまだ解決しなくてはいけない問題があるように感じる執筆者です。

 

さて、毎度の如く宣伝となります。
広大研では独自の理論を持った上で、個別指導少人数指導家庭教師において英語対策へ対応しております。
本稿を読まれ、ご興味を持たれた方は是非こちらまでご連絡ください。

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