広島の家庭教師 個人契約は大丈夫?プロ講師がメリット・デメリットを解説
こんにちは。
広大研家庭教師部門編集部です。
本稿では家庭教師に管理会社を挟んだ方が良いのか?個人契約でも大丈夫なのか?という問題について記載していきます。
ひと昔前までは家庭教師といえば知り合いのお兄さん、お姉さんにやってもらうという事も稀ではありませんでした。
しかし、近年では家庭教師という職業に、より専門性を求める傾向が強くなり、プロ家庭教師という言葉もよく見かけるようになりました。
過去の家庭教師に関する記事もお読みの上、本稿に目を通していただけるとより深く理解していただけると思います。
では家庭教師の個人契約についてそのメリットとデメリットを、執筆者の経験談も踏まえながら解説していきましょう。
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本記事の目次
個人契約の概要
経験上、個人契約の家庭教師が求められるタイミングとしましては中学受験、大学受験となります。
つまり、生徒さんの人生を大きく左右するその転機に活躍を期待される訳です。
自然とご家庭及び生徒さん自身からの家庭教師への期待度は高く、責任感もより強く求められます。
そんな家庭教師の個人契約の方法としてA.知り合いからの紹介、B.紹介業者を通じての紹介、の2つが挙げられます。
A.は保護者の方の関係性や生徒さんの先輩等の紹介などを頼りに家庭教師を探していく事となります。
一方、B.は個人契約派遣会社など、最初の紹介のみ手助けをしてくれ、あとは家庭教師本人との交渉となります。
家庭教師は通塾型の学習塾と違い、ご家庭の閉鎖空間(第三者による管理監督がなされない環境)における指導となります。
また、個人契約では第三者による審査がないため、保護者の方による家庭教師選別が大変重要な作業となる訳です。
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執筆者の経験を踏まえた注意点
以下に個人契約をお考えになっている保護者の方に参考となるポイントを含んだ執筆者の経験談をご紹介します。
①「家庭教師」という仕事にどこまでの責任を求めるのか?
執筆者は大学生の頃に母の友人に個人契約の家庭教師として指導を行った経験があります。
当時、その生徒さんは大学受験を控えており、あわよくば国公立大への進学を考えていました。
センター試験(当時)までの指導について大きな問題もなく、スムーズに指導期間は過ぎました。
しかし、センター試験直後に母にその友人(執筆者の生徒さんの母親)から連絡がありました。
内容としては「センター試験の結果が思っていたよりも悪く、こんな成績では国公立は考えられないと学校からも言われた。
これでは教えてもらっていたのに申し訳がなく、とても報告できるような内容ではない」といったものでした。
執筆者は母より「あんたほんまにこれどないしょうもないんかいな?(原文ママ)」と尋ねられ、「いや、一回そのセンター試験の結果を見てみないと何とも言えない。まずはその成績をこちらに開示してもらってほしい」と答えました。
すると母はその友人を説き伏せ、成績を執筆者の所に持ってきてもらうように諭しました。
執筆者は自分の受験経験から大手予備校の情報サイトから志望校を絞り込む作業に慣れていたので、その生徒の成績に対しても同じことを行いました。
すると、徳島大学工学部のある学科において合格を望める受験が考えられることが判明しました。
執筆者はそのことを生徒さんとその保護者に伝え、結果として徳島大学を受験、見事合格しました。
さて、この美談ですが(自分で書いてて恥ずかしくなります)「わぁーすごい!」で終わっていい話ではありません。
これは「各家庭が家庭教師に何をどこまで業務として委託しているのか」という難問をはらんでいます。
執筆者はたまたま受験校の選定に慣れていただけであり、これは全ての大学生が実行可能なわけではありません。
本当に自分で書くのは恥ずかしいですが、今改めて記載していても「よく当時の自分は大学生の癖にこんなことやったな」と感じています。
受験校の選定にはセンター試験の結果と二次試験の傾向や配点といった様々な要素が絡んでおり、それらを熟知していないと実行できません。
大学生である家庭教師は「勉強を教えれば良い」と考えている人がその殆どです。
しかし、ご家庭の気持ちとしては「責任を持って子供の受験経験に付き添ってほしい」というのが本音だと思います。
このように、家庭教師という言葉が指し示す定義がはっきりとされておらず、関係者が主観的に捉えてしまう事はトラブルの原因となり兼ねません。
②大学生は基本的に社会経験不足である事を考慮しなくてはいけない
もう一つ、経験談をお話しましょう。これは執筆者が大手学習塾で学生講師への研修を担っていた際のお話です。
当時広島大学医学部医学科に在籍していたH君は品行方正、真面目で優秀な学生講師でした。
H君は貯金を考えており、講師就任後一カ月で多くの生徒を積極的に担当していました。
しかし、6月中頃になり、彼は海外への留学を希望し、ここで問題が起きました。
彼は何の申し訳なさもなく管理者である社員に「自分は7月から海外留学をするので今持っている生徒の授業担当は一カ月以上できません」とだけ伝えました。
社員としてはH君が積極的に生徒担当を希望したので、多くの生徒を担当させた経緯もあり、ここでのH君の留学の申し出の言い方に腹を立ててしまいました。
そして社員は「もうH君に指導はさせない」と決定しそうになってしまいました。
結果として、執筆者が仲裁となり、H君と社員の両者の仲を取り持つ形でこの事は収まり、各生徒さんに大きな問題を抱えさせることなく、解決する事ができました。
ここで誤解なきように付け加えます。H君が留学を考えていた事は何も問題ではありません。
問題は「留学する事によって自分が担当を希望したたくさんの生徒の授業がストップしてしまう事」について言及しなかったことです。
要するに物は言いようという事でしょうか。しかし、ここで読者の皆さんにも考え欲しいことがあります。
H君は品行方正、真面目と書きました。これはつまり、「学校で一生懸命学業を優先して行ってきており、それを良しとされる環境で永らく過ごしてきた」訳です。
その彼からしてみれば「海外へ留学する」ということは賞賛されてしかるべきであり、それに伴って発生する他者への迷惑を考慮する経験は彼にはなかったのです。
このように、大学生の講師という存在は大人として発展途上にあります。
執筆者は300人以上の学生講師を指導してきた経験がありますが、今の大学生が持つ社会的価値観というものは昭和の時代からは大きく異なっているという点に留意しなくてはなりません。
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家庭教師個人契約のメリットとデメリット
執筆者の経験を踏まえ、家庭教師個人契約におけるメリットとデメリットを列挙していきます。
<メリット>
- 値段が安価
交渉内容にもよりますが、個人契約だと一カ月で1~2万円程度は安くなります。 - 講師と直接やりとりする機会が増える
管理会社を挟まない為、直接講師とやり取りをする機会が増えます。
管理会社へ一旦要望を伝え、それを管理会社から講師へ伝えてもらうといったような手間を省くことができます。 - ご家庭が直接講師を選定できる
管理会社を挟まず、保護者の方が直接講師を選定する事となります。
言葉は悪いですが「管理会社の口車に乗せられない」ように立ち回る事が出来ます。
<デメリット>
- 緊張感の喪失
家庭教師と生徒さんが知り合い同士など、近しい関係性であった場合、または家庭教師の自覚が欠如していた場合、学習指導の緊張感が失われてしまう可能性があります。 - 様々なトラブルをご家庭と家庭教師間で解決しなくてはならない
挙げられるトラブルとして料金交渉、指導内容や方針のズレ、生徒の学習モチベーションケアの過不足,etc.と枚挙に暇がありません。 - 情報量の不足
学生ではない社会人講師だったとしても、現在の受験状況等といった情報を多く把握できている個人の家庭教師は数が少ないと考えられます。
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広島で上手に個人契約家庭教師を選ぶ為に
広島では有名な国公立大学として広島大学、広島県立大学、広島市立大学があります。一概にどの大学に所属している学生だから信頼できるといった話にはなりません。
しかし、学力の面で言えば広島大学、特に医療系学科(医学科、歯学科、薬学科、薬科)はやはり学力面での信頼感は高くなります。
その一方で以前の記事に記載した通り、講師が持つ学力と他者へと説明する力は別物であることも考慮しなくてはならず、ご家庭での講師選定は難しい事が予想されます。
また、塾の選び方について記載したこちらの記事の内容も参考となると思われます。
これらを要約して選定時のポイントを以下にまとめてみました。
家庭教師選定時のポイント
- 服装、指導姿勢
身なりが保護者から見て納得のいくものであるか、また指導においてどういった信念を持って進めたいと考えているのかを明確に答える事が出来る家庭教師が望ましいです。 - 学歴
保護者が納得のいく学歴を家庭教師が有しているか。 - 一人よがりな発想を持っていないか
生徒さんや保護者の意向に対して、聞く耳を持っているかどうか。 - 保護者との話し合いの場を厭わないか
4つのポイントの中で最重要だと執筆者は考えています。意見や希望のすり合わせが重要であると認識できている証だと考えています。 - 信頼できる紹介元かどうか
紹介元の方とご家庭や保護者との関係性が良好であるかどうかも重要なポイントとなります。指導方針やご家庭の希望について、両者のすり合わせが重要であると認識できている証だと考えています。 - 自宅での学習計画を考慮してくれているか このポイントも非常に重要です。実際の指導時間よりも長い時間を生徒さんは自宅での学習時間に費やすこととなります。ですので、この点についてもアドバイスが確実にもらえる家庭教師が望ましいです。自宅学習についてはこちらの記事により詳しく記載していますので、参考にしてください。
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まとめ
以上が広島での家庭教師個人契約に関するメリット、デメリットでした。
ここからは私見を述べていきます。あくまで執筆者の一意見だと思ってお読みください。
まず、執筆者は家庭教師の個人契約をオススメしません。理由は「難易度が高い」からです。
また、全ての責任をご家庭が持った上での指導スタートとなります。納得のいく結果が出なかった場合、紹介元の方々との関係性まで犠牲にする可能性があります。
執筆者は個人契約の経験が上記の通りありますが、もう二度とするべきではないと強く誓っています。
これは上記のようにたまたまうまくいっただけであり、上手くいくための下準備や周囲の環境は整っていませんでした。
そういった制度的なものに支えられずして、上手くいくケースはまさに幸運の賜物です。
執筆者は大事なご子息の受験という機会に幸運という要素を出来るだけ持ち込むべきではないと考えています。
しかし、一方でやはり「自身の目で見たものではなければ信頼できない」という保護者のお気持ちも理解できます。
これはひとえに我々のような教育サポート業界の不甲斐なさ(例えば、「講師に伝えてほしいといった事が講師に伝達できていない」「良いと勧められた講師を見てみたら頼りない事この上ない」といった事態を我々の業界で発生させてしまっている事)に起因していると考えています。
この記事を執筆するにあたり、今一度自分たちの家庭教師制度について姿勢を改める思いに至っております。
広大研の家庭教師事業部では上記の事も踏まえ、ご家庭に納得して料金をお支払いいただけるサービスの提供を誠心誠意努力していきたいと考えています。
さて、毎度の如く宣伝となります。
広大研では上記の通りのポリシーを持った上で、個別指導や少人数指導、家庭教師において学習対策へ対応しております。
本稿を読まれ、ご興味を持たれた方は是非こちらまでご連絡ください。
また、家庭教師事業部編集のブログ記事を以下の通り掲載しております。家庭教師事業部の教育に対する考え方がふんだんに書き込まれています。ご興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非ご一読ください。
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