広島県立(公立)高校入試の仕組みやボーダーラインは?対策方法も解説
皆さん、こんにちは。
広大研公式ブログ担当 武川 です。
中学生の皆さん、中学生のお子様を持つ保護者の皆さんへ朗報です!!!
広大研公式ブログで取り上げる記事は、高校生向けが多いですが
今回より、中学生向けのブログ記事も連載していくことが決定しました!!
第1弾である今回は
「現中学2・3年生を対象とした広島県立高校入試の仕組み・ボーダーライン・対策方法」
に関する記事となります。
今回のブログ記事を第1志望校に合格するための1つの行動材料にしてください!
※中学1年生の皆さんから高校入試制度が変わります。
現時点の詳しい情報は、広島県教育委員会HPに記載されているこちらを参照してください。
また、先々の話になりますが、大学受験を成功しやすくするための物事の考え方をまとめたブログ記事も広大研公式ブログには掲載しております。
興味を持たれた方がいらっしゃっいましたら、是非ご一読ください。
本記事の目次
試験方式は主に2つ!!
※定時制や通信制もありますが、今回は全日制に関する試験方式の話をします。
広島県教育委員会のHPに記載されている令和3年度広島県立高等学校入学者選抜の基本方針を参照してみると、全日制の試験方式は以下のように、主に2種類に分かれています。
- 選抜Ⅰ
- 選抜Ⅱ
※選抜Ⅰ・選抜Ⅱの結果、合格者数が入学定員に満たない場合、選抜Ⅲを実施する可能性がある。
それぞれの試験方式をボーダーライン・対策方法を含め、この後詳しく紹介していきます。
選抜Ⅰに関して
選抜Ⅰは一般的に言うと「推薦入試」のことを指します。
よって、中学校の校長先生が認めてくれなければ、選抜Ⅰの受験は出来ません。
中学校での生活態度などを理由に、選抜Ⅰを受験できない可能性があります。
自分で志望校への合格手段を失うことだけは必ず避けましょう!!
選抜方法
具体的な選抜方法として、以下の3つを定める高校が多いです。
※令和3年度広島県公立高等学校入学者選抜の実施内容を引用・加筆修正しています。
ア 推薦書及び志望理由書
イ 調査書(内申点のこと)
- 通知表の5段階評価がそのまま調査書上の点数に換算します。
つまり、各学年:9教科5点満点 計45点満点→ 3学年合計:135点満点となります。
- 中学校での様子(例:学習の記録の観点別学習状況、特別活動の記録、総合的な学習の時間の記録など)を参考材料として調査書内に記載できます。
ウ 面接 ※英語による面接実施・グループワークなど特殊な形式もあります。
エ 各高等学校課程・学科等の特色に応じて、学力検査以外の独自の選抜方法を実施することができます。
調査書を除き、明確に点数化されない項目ばかりです。
自分の実力をはっきりと知ったうえで高校受験に臨みたい!
という人は選抜Ⅰの利用はあまりオススメできないと言えるでしょう。
逆に、副教科の通知表を高くすることが苦手な人は選抜Ⅰの受験は有利に働くと思います。
後ほど述べる選抜Ⅱとは違い、副教科の通知表がそのまま調査書の点数になるからです。
志願状況
令和3年度の選抜Ⅰ志願状況を見てみましょう。
国泰寺高校(普通科):2.08倍、祇園北(普通科):1.94倍のように、各地域の人気高校の倍率が高いのは言うまでもありません。
それ相応の準備をしておかなければ選抜Ⅰによる合格は難しいでしょう。
それ相応の準備とは具体的にどんな準備が必要なのでしょうか?
ボーダーラインと選抜Ⅰの対策方法
選抜方法の中で、目に見えて数値化されているのは「調査書」のみです。
しかも、中学1年生の時から点数化されます。
ですから、中学校1年生の頃から調査書の点数をできるだけ高くしておくことが選抜Ⅰで合格するための最低条件です。
もちろん、小論文や面接で不用意な減点を避けるためにも、中学3年生の12月または1月以降から、本格的に学校の先生や塾の先生と入念な対策を行うことは当然ですよ!
具体的に、調査書の合格目安点数を見ていきましょう。
(注) 広島市内の人気上位高校のみ、表に記載しています。
※全科目の内申点が3の場合、調査書は81点 全科目の内申点が4の場合、調査書は108点に相当します。
選抜Ⅰでは調査書が合格基準の大部分を占めていると考えられます。そして、小論文や面接が調査書に次いで重要な位置を占めていると言われてますから、仮に、小論文や面接が上手くいかなかったことを考えると、調査書の点数ができるだけ高いことに越したことはありません。
選抜Ⅱに関して
選抜方法
選抜Ⅰと同様に、※令和3年度広島県公立高等学校入学者選抜の実施内容を引用・加筆したものを利用して選抜方法を確認しましょう。
ア 一般学力検査
(ア)実施教科は、国語・社会・数学・理科及び外国語(英語)の5教科とする。
(イ)実施時間は、各教科それぞれ50分とする。
(ウ)配点は、各教科50点満点で、合計250点満点とする。
高等学校長は、各高等学校・課程・学科等の特色に応じ、特定の教科の配点に比重をかける傾斜配点を実施することができる。※多くの高校は125点満点に圧縮されることが多い。
(エ)検査問題は、県教育委員会が作成する。
(オ)検査問題は、平成20年文部科学省告示の中学校学習指導要領(令和2年度中学校第3学年までに新中学校学習指導要領を先行実施する部分を含む。)に準拠した内容とし、次のような点を配慮して出題する。
- a 基礎的・基本的な知識及び技能の習得の状況を検査する。
- b 知識及び技能を活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力及び表現力等を幅広く検査する。
- c 外国語(英語)については、放送による聞き取り検査も実施する。
イ 調査書
(ア)学習の記録の評定及び合計評点
- a 一般学力検査を実施する5教科については、それぞれ指導要録に従って5段階で評定する。
(つまり、各学年:各科目5点満点×3学年分=75点満点)
- b 音楽・美術・保健体育及び技術・家庭については、それぞれ指導要録に従って5段階で評定した評点を2倍する。
(つまり、各学年:各科目10点満点×3学年分=120点満点)
- c 調査書の合計評点(195点満点)は、上記a及びbを合計して195分の130を乗じ,130点満点とする。
(イ)中学校での様子(例:学習の記録の観点別学習状況、特別活動の記録、総合的な学習の時間の記録など)を参考材料として調査書内に記載できます。
ウ 面接及び実技検査
高等学校長は、各高等学校・課程・学科等の特色に応じ、面接及び上記(1)ア(ア)に掲げる5教科の他に関連する教科の実技検査を実施することができる。
エ 自校作成問題による学力検査
高等学校長は、県教育委員会と協議の上、各高等学校・課程・学科等の特色に応じ、自校が作成した検査問題により学力検査を実施することができる。
大事な箇所をまとめると
・調査書:130点満点
・一般学力検査:多くの高校では250点を125点に圧縮 ※高校に応じて科目の点数が変わる可能性あり。
・一部の高校では独自の試験を課す
・面接
が選抜方法の主な内容です。
調査書と一般学力検査の2項目が主な選抜基準となっており、どちらも自分の学力次第で点数が大きく変わるところが選抜Ⅱの大きな特徴です。
よって、一発本番の一般学力試験でしっかりと点数が取れる人にはオススメの試験方式と思います。
しかし、副教科が調査書上では2倍の点数となるので、副教科を苦手とする人にはあまりオススメできないとも言えます。この場合、主要5教科で帳尻合わせが必要になります。
(例:美術の通知表が3。本当は4が欲しかった。すると、選抜Ⅱの性質上、主要教科で通知表2を補う必要があります。そのため、主要1教科で通知表を2あげる、または主要2教科で1ずつ通知表をあげる必要があります。)
志願状況
令和3年度の選抜Ⅱ受験結果を見てみましょう。
選抜Ⅰで志望校に合格できた人、私立高校に合格できた人は受験しないわけですから、受験倍率が低い高校・学科がほとんどです。
受験倍率は低いですが、余裕を持ちすぎないよう注意しましょう!
選抜Ⅱで不合格となり、実施されるかわからない選抜Ⅲに望みを託すようなことは許されません!
是が非でも選抜Ⅱで合格してください!
ボーダーラインと選抜Ⅱの対策方法
今回は、内申点:130点満点、一般学力試験:125点満点 合計255点満点に対するボーダーラインを考えました。
(注) 広島市内の人気上位高校のみ、表に記載しています。
上記を見て皆さんにもやってほしいことは、志望校に合格するための調査書(内申点)と一般学力試験の獲得点数をイメージすることです。
中学校によって定期テストの難易度は異なりますが、定期テストの方が一般学力試験よりもはるかに易しいです!
よって、内申点の方が一般学力試験よりも10~20点ほど点数が高くなるよう獲得点数を設定してください。
※内申点が低い人は差分を一般学力試験で挽回する必要があるので苦しい戦いになりますよ!
すると、設定した内申点の点数に応じて、必要な一般学力試験の点数が求まりますね。
それをもっと具体的に各教科何点とる必要があるのか、そこまで逆算しましょう!
※得意教科・不得意教科によって目標点数を変えることに注意しましょう。
以上の内容を 基町高校(普通科) を題材にしてイメージしてもらいます。
基町高校のボーダーライン:220点/255点満点(約86.3%に相当)
【220点に到達するための調査書と一般学力試験の点数内訳】
- 調査書:118点/130点満点(5教科:各学年、全て内申点5 点→ 3学年分の合計:75点、副教科:各学年、2教科分の内申点4点、残り2教科分の内申点を5点 → 3学年分の合計:102点)
- 一般学力試験:102点/125点満点 (国語:20点、数学:22点、英語:22点、理科:20点、社会:18点)
まとめ
それぞれの選抜方式を詳しく見ていきましたが、調査書がいかに重要か、理解できましたよね!!
今は勉強ではなく、部活動や習い事を一生懸命に頑張りたい!!という人も多いと思いますが、そう言っていられません。「我慢してでもやり抜く力」が皆さんには求められています。後々、「調査書の点数が足りないから、志望校を受けるのは厳しい・・」という思いをしない為にも、コツコツ勉強を頑張ってください!
また、調査書以外の特徴がそれぞれの選抜方式で見られました。
中学校行事を積極的に行った人、文章を書くのが得意な人は選抜Ⅰの受験が有利かもしれませんし 短期間で集中して学力を伸ばすことができるタイプの人は選抜Ⅱの受験が有利に働くといえるでしょう。「自分の特性」に合わせて受験方式を決めて、見事第1志望校に合格できるようにしてください!
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