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広島大学医学部医学科に合格するには?【プロが傾向と対策を解説】

S.Kawaguchi
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S.Kawaguchi
逆転合格塾 広大研 広島駅前校 元英語科講師。 広島大学医学部医学科卒。 広大研のみならず、大手個別指導塾講師や家庭教師としても小学生から高校生まで数多くの受験生を指導。その経験とロジカルな受験分析から逆転合格を実現してきた。 現在は現役医師として活躍する傍ら、広大研 医進ゼミの監修も務める。

 

こんにちは。

広大研公式ブログ編集部の川口です。

今回は医師を目指して広島大学医学部医学科への合格を狙うあなたに向けて、

広島大学医学部医学科の入試結果分析を行い、そこから合格に向けた受験戦略と受験計画

について書いていこうと思います。

 

もしかすると、あなたは

広大研なんていうレベルも低そうな小さい塾の情報なんて信用出来ねー

と思っていらっしゃるかもしれません。

 

しかし、もちろん私は医学部医学科出身ですし、広大研以外でも多くの医学部受験生を指導してきました。その経験から得た知識をお伝えできたらと思いますので、あなたの受験に役立つポイントがあれば参考にしていただければと思います。

 

広島大学医学部医学科入試状況

広島大学公式インスタグラムより引用

ご存知だとは思いますが、まずは医学部医学科の入試について確認してみましょう。

この記事では前期試験について書いていきます。

 

入試科目・配点

 

まずは入試科目配点について確認してみましょう。 →平成31年度入学者選抜に関する要項

広島大学医学部医学科最大の特徴は、理科重視の配点があることです。

 

医学部医学科には2つの配点があり、B配点が均等型、A配点が問題の理科重視型となってます。具体的に見てみると、

B配点:センター(900)+二次英語(600)+二次数学(600)+二次理科(2科目;600) 計2700点満点

A配点:センター(900)+二次英語(300)+二次数学(300)+二次理科(2科目;1200) 計2700点満点

A配点は、センター試験も合わせると2700点中1400点を理科の2教科が占める(約52%)という極端な傾斜配点となっています。

 

さらに、募集要項を詳しく確認してみると、

  • 「A配点」(理科重視型)を用いて募集人数の1/2の合格者を決定し、次に「B配点」(一般型)を用いて残りの合格者を決定。
  • 点数が並んだ場合、

A配点では、個別学力検査の理科の点が高い>センターの理科の点が高い>個別学力検査の外国語の点が高い

B配点では、個別学力検査の合計点が高い>個別学力検査の外国語の点数が高い>個別学力検査の理科の点が高い

広島大学「平成31年度入学者選抜に関する要項」から抜粋し、編集

 

この選抜基準からも分かるように、広島大学医学部医学科では、理科重視、次に外国語重視となっています。

 

入試結果

 

過去の入試結果を確認してみましょう。→入学者選抜結果情報

合格者の情報を見てみます。前期試験の情報になります。

総合点 センター試験 個別学力検査
配点 最高 平均 最低 配点 最高 平均 最低 配点 最高 平均 最低
2016 A 2700 2487 2325.3 2238 900 882 803.1 739 1800 1673 1522.1 1439
B 2700 2273 2169.9 2130 900 839 781.7 708 1800 1461 1388.1 1293
2017 A 2,700 2,471 2,283.5 2,208 900 862 801.0 735 1,800 1,646 1,482.5 1,385
B 2,700 2,194 2,116.5 2,060 900 845 789.0 729 1,800 1,410 1,327.5 1,239
2018 A 2,700 2,374 2,181.5 2,095 900 849 794.1 720 1,800 1,557 1,387.9 1,306
B 2,700 2,145 2,037.6 1,968 900 853 772.8 702 1,800 1,371 1,264.8 1,176

広島大学「入学者選抜結果」より引用

合格者の決定方法から見ても分かるように、先にA配点で合格者を決定するので、どうしてもB配点の方が合格者の点数は下がってしまいます。

ただそうは言っても、個別学力検査で75%〜80%を超えるような合格者平均となっており、個別学力検査においてもミスが許されないと言えます。

 

ここで、科目別の平均点が公開されていないので推測にはなりますが、A配点で30人強が合格者として抜けたとしても、その下の受験生たちに大きな差はないでしょう。それにも関わらず、B配点になったとたん、ここまで点数が下がるのは、格者は英語・数学に比べ、理科でかなり得点していると考えられます。

 

逆に言うと、広島大学医学部医学科に合格するには、理科での失点は致命的となるのです。

 

受験戦略

受験戦略としては先程考察したように、「理科での失点をできるだけ避け、英語・数学で得点すること」が重要ですが、ここで見落としがちなのがセンター対策です。医学部を受験する人にありがちなのが二次試験の勉強ばかりに時間を取られ、センター試験対策を疎かにしてしまうケースです。あなたもそうではないですか?

 

多くの受験生を見て思うのは、センター試験対策をしっかりやれば、二次試験の勉強につながり、センター後の対策で効率よく実力がついくと言うことです。逆に二次試験の勉強をしていれば、自然とセンターの得点力がつき、点数が上がってくるということはありません。センターの勉強は二次試験対策の十分条件でしかありません。

 

特に、理科でしっかりとしたセンター対策を行い、きちんとした土台づくりを行いましょう。これが基本戦略となります。

 

理科の選択

 

ここからは、各論的な話をしていきます。

 

理科でしっかりとした得点を取る上で重要なのがまずは科目選択です。おそらく、ほとんどの広大医学部受験生は化学・物理で受験するのでしょう。おそらく、それが正解です広島大学の個別学力検査の化学・物理ははっきり言って難しい部類には入りません。9割狙いも可能でしょう。

 

しかし、医師を目指すあなたは生物を選択するのが普通なのではないでしょうか?

 

と理想論をかざしましたが、よっぽど物理が出来ないということがない限り、生物を選択するメリットは受験においてはないでしょう。入学したら、1年目は生物選択が有利だったりもしますが…

 

英語対策

 

実は戦略上、肝心なのが英語になります。おそらく、理科は相当な時間をかけて対策していくことになりますし、正しい努力をしていれば、ある程度点数は伸びてきます。さらに、センター試験と二次試験でかぶる分野が昔に比べ、多くなっていますので先程申し上げたように、しっかり基礎固めを行えば、多少の応用問題への対応は可能と思われます。合格するレベルにある受験生はかなり高得点を取ってくるので、理科で差をつけるのは難しいでしょう。そこで、差が付きやすいのが英語になってくるわけです。

 

しかし、英語はどうしても、センター試験と広島大学の二次試験では乖離しています。問題形式が特殊でそれに対応した対策が必要になるのです。数学も範囲が違うので、数Ⅲ分野の対策が必要ですが、同じ英語なのに求められる能力が違うというところに難しさがあります。

 

そんな難しい広大英語ですが、医学部合格には高得点が必要です。そのためには、

 

選択問題の精度向上を継続的に行い、要約や英作文の能力養成を早い段階から取り入れていきましょう。

 

これを英語が戦略です。まだ、漠然としているところも多いと思いますので、最後に具体的な計画について書いていこうと思います。

 

受験計画

 

では、受験計画のモデルをご紹介します。春は基礎、夏に標準~応用、秋は10月頃より徹底したセンター対策、センター後に過去問を中心に二次対策が基本戦略となります

 

英語

 

英語は先程書いたように、医学部受験で肝となる科目です。高得点奪取の戦略としては、選択問題の精度向上、要約や英作文でのできるだけ部分点を多く稼ぐことが出来るような実力をつけていくこととなります。この戦略を実践するために必要な計画を細かく見ていきましょう。

 

そもそもですが、4月の時点で、どの単語帳であっても、センターレベルの範囲は完璧である必要があります。また、文法に関してもNextStageなどの問題集の文法セクションはほぼ問題なく解くことが出来る実力がないと、この時点でその年の医学部合格は厳しいでしょう。

 

春に行うこと

では、あなたに上記の実力があった場合、春の時期に行うことは絶対的な単語量の増加と標準レベルの文法・語句問題の繰り返し演習、長文選択問題の精度向上を行っていく必要があります。単語帳や文法の問題集は学校で配られたもので構いません。この時期で完璧に仕上げましょう。

 

また、毎日長文1題は読んでいくようにしましょうセンターレベルから始めて、夏前にはMARCH・関関同立レベルの私大の英語が読めているのが理想です。参考書としては、東進のレベル別問題集旺文社の全レベル問題集で対象のレベルの問題を解いていきましょう。

 

夏に行うこと

夏は大きくレベルアップすることを目標とします。二次試験に必要な能力の養成を始めていきます。夏休み前から開始するのが理想になります。難関レベルの長文問題を演習しつつ、要約や英作文の実力をつけていきます。長文は春に使った2つの参考書のレベルを上げてもいいですし、英語長文問題精講などのハイレベルな問題集を一冊仕上げるのもいいと思います。早慶や東京・京都を除く旧帝大レベルまで手を伸ばしていいと思います。

 

要約の参考書としては、英文解釈要約精講ディスコースマーカー英文読解がいいと思います。この2つには、しっかり要約の手順が載っているので、導入にはもってこいでしょう。英作文は、難関大のための上級問題特訓ライティングがおすすめです。

 

要約・英作文に関しては添削を学校・塾の先生にしてもらうことが重要です。

 

秋に行うこと

秋、前半は夏に行っていた勉強量を継続してこなしていくことが大切です。学校や塾の授業が始まると、演習量が落ちてしまいがちですが、ここで演習量を落とさないことが実力を大きく伸ばすポイントとなります。

 

10月に入るとセンター対策をしっかり行いましょう。過去問や予想問題集を1日1年分解いていきましょう。要約や英作文の演習は少し抑え気味にして、文法・語法問題の徹底的な演習を同時に行っていきましょう。その際には、ランダム系の問題集をするようにして下さい。

 

ここで、選択問題は間違えない自信が出るくらいまでやっていきましょう。

 

センター後に行うこと

センター試験でしっかりした得点ができたら、二次試験対策を行っていきます。過去問とオープン模試の過去問をかき集め、毎日一年分、計20~30回分こなすことが出来ればいいでしょう

 

ここでも、要約や英作文を中心に添削をお願いしましょう

 

数学

 

今までの記事でもあまり触れてきていない数学ですが、二次試験でも少なくとも7割程度は得点しておきたいところです。数学で大事なことは基礎の徹底になります。どんな難しい問題も高校の教科書に出てくる公式を使えば、解くことができます。解答に必要な公式を適確に選択し、正しく使うためにも、基礎が大事になるのです。

 

ですから、春の時期に、数Ⅲも含めて、チャートFocus Goldを何度も繰り返し演習し、基礎固めを行いましょう。夏までに完成させるにはどうしても、量が多くなるので、高2生の段階から行うしかないでしょう。

 

夏の時期は、数ⅠAⅡBと数Ⅲに分け、一冊ずつ完成させます。数ⅠAⅡBは理系数学のプラチカ、数Ⅲはチョイスがオススメです。数ⅠAⅡBに関しては必ず夏で終わらせ、チョイスは最低でもA問題まではやりましょう。

 

秋以降にはセンター対策と数Ⅲチョイスを引き続いて演習していき、センターの得点を安定させて下さい。センターを終えたら、英語同様に過去問演習を行いましょう。

 

理科

 

理科はハイレベルな能力は要求されないので、ミスを徹底的になくす努力をしていく必要がありました。

化学と物理について分けてお話します。

 

※実は筆者は生物で受験しています。生物に関することは以下の記事に書いてありますので、そちらを参考にしてみて下さい。

参考記事→【プロが解説】広島大学の二次試験(生物)の傾向と対策

 

 

化学

まずは学校教材(リードαやセミナー)を完成させます。完璧になるまで隅々まで繰り返して下さい。この段階から、まとめノートを作り、自分の抜けている知識を書き出してまとめましょう

 

夏になれば、重要問題集などを用いて演習を行います。分からない問題が出てきたときには質問して速やかに解決することが大切です。この際にも抜けている知識などがあれば、まとめノートへの書き込みは忘れずに。

 

そして秋からはセンター演習です。この時期は出来るだけ、センター演習に集中するのがいいと思われます

出来ることならば、化学基礎にも手を出して演習量を確保しましょう。

理想はセンターまでに過去問と予想問題をあわせて100回分仕上げることです。

センターのあとには過去問演習をこなしていけば、センター演習で築き上げた基礎があるので、失点が少なくなり、さらに大幅な実力アップが見込めるはずです。

 

物理

物理は単元ごとに勧めていくこをおすすめします。

まず、物理のエッセンスを力学や電磁気など単元ごとに繰り返し行い、完璧になれば次の単元に進むという方法で行っていきます。この段階の勉強は春の段階で終わらせることが出来るよう、計画して下さい。

 

物理のエッセンスが出来たら、次は良問の風を用いて応用力を養っていきます。この段階では2〜3単元ごとに繰り返してもいいかもしれません良問の風物理のエッセンスも著者は同じなので解説に一貫性があります。分からない分野はエッセンスに戻って基礎の復習を行って下さい。欲を言えば、良問の風を終わらし、名門の森重要問題集といった演習量の多い問題集にまでこの時期に手を出しておきたいところです。

 

秋からはセンター演習を行いましょう。正直言って、物理のセンター試験では100点を目指していきたいところです。過去問や予想問題集を用いてどんな問題が来ても大丈夫という感覚が出るまで繰り返し演習を行って下さい。間違えた問題は特に何度も復習をするようにしましょう。

 

センター試験を終えれば、過去問とオープン模試の過去問を演習しましょう。また、夏にやっていた名門の森重要問題集を用いて演習量を補いましょう。

 

生物

生物については受験戦略の項でお伝えしたように厳しい戦いとなりますが、合格することは可能です。筆者は生物選択で合格しています。

 

こちらの記事で詳しく解説しております!【プロが解説】広島大学の二次試験(生物)の傾向と対策

【プロが解説】広島大学の二次試験(生物)の傾向と対策

その他センター科目

 

その他の文系科目についてですが、ここで苦しんでいる受験生や、国語を苦手とし足をすくわれた受験生を多く見てきました。しかし、正直言って、文系科目の戦略・計画は人それぞれです。というのも、社会の科目選択も人によって違いますし、国語の基礎能力は個人差がかなりある上に、その伸びも他の教科に比べ、確実性に乏しいです。ここで言っておきたいのは、受験は総合点での争いになります。

 

あなたが、どの科目でどれくらい得点すればいいのか計算し、国語・社会でどれくらいの点数が必要なのかを出してみましょう

 

その得点を取るのに必要最低限の努力を行って下さい。

 

実際私は、国語で7割、地理で8割を目標にし、古典と地理の勉強を夏からはじめて秋のセンター演習をしっかり行うことで、次第に目標点レベルに落ち着きました。それ以上のレベルに到達できるような努力はあえて行いませんでした

 

2700点中300点の科目に時間を割くよりは、理科などの重要科目のレベルアップに時間をかけるようにしましょう。

 

まとめ

少し長めの記事となってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。あなたに役立つ情報があれば、うれしいです。

広大医学部医学科に入るには受験業界でも伝説・名物となっているような難問を解いていても仕方ありません。基礎をしっかり固め、センター演習や標準的な問題集を用いて基礎に基づいた確かな応用力を育てることです。奇想天外な発想や教科書に載っていないような裏技的公式などにとらわれることなく、着実に実力アップをして下さい。

 

また、参考書などの詳しいやり方などについては、今回省略しました。さらに、この記事に載せた参考書以外にも広大入試に合うものは、まだあります。そして、何よりここに書いた戦略・計画並びに参考書の選択があなたに合っているとは限りません。また、学校や塾の授業の活かし方も人によって違ってきます。大手予備校や塾の授業も上手く活かさなければ、貴重な時間の無駄となってしまいます。

 

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逆転合格塾 広大研 広島駅前校 元英語科講師。 広島大学医学部医学科卒。 広大研のみならず、大手個別指導塾講師や家庭教師としても小学生から高校生まで数多くの受験生を指導。その経験とロジカルな受験分析から逆転合格を実現してきた。 現在は現役医師として活躍する傍ら、広大研 医進ゼミの監修も務める。

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