広島大学医学部ってどんな学部?特徴、入試情報、偏差値や難易度は?【受験のプロが解説】
こんにちは。
広大研公式ブログ編集部の武川です。
今回は、広島大学医学部を検討している皆さんに向けて
- 学部の特徴
- 入試情報
- 入試難易度
に関する紹介をします。
本記事を見て、広島大学医学部に絶対行きたい!と思ってもらえると幸いです。
本記事の目次
広島大学医学部の特徴
広島大学医学部は、以下の学科・専攻が設置されています。
- 医学科
- 保健学科看護学専攻
- 保健学科理学療法学専攻
- 保健学科作業療法学専攻
それぞれの学科に関する特徴をいくつか紹介していきます。
医学部医学科
地域医療を担う医師の育成
少子高齢化の急速な発展、総人口の減少により、広島県では中山間地域の医療を担う医師と特定の診療科の医師不足が深刻です。
これに対し、広島大学と広島県が連携して、将来広島県での医療を担う人材を育てるための「ふるさと枠入試」が開始されています。
ふるさと枠で入学した学生は、週に一度、ふるさとセミナーに参加して地域医療に関する知識を得たり、先輩方とも交流する機会が設けられています。
また、夏合宿や冬合宿では中山間地域で勤務されている医師の姿を見て、地域医療の現状や診療所の果たす大きな役割を感じることができます。
留学プログラム
4年生になると、興味のある研究室へ配属され、約4ヶ月間研究実習を行います。その一環として、アメリカやカナダなど海外の大学や研究機関で研究を行うことができます。(ただし、海外への派遣を希望し、その能力があると認められた者のみ)
また、令和5年度より、6年生の臨床実習にてドイツやオーストリアなどの海外協定校で実習を行う機会も与えられています。
海外の最新の医学を学べることは勿論です。しかし、医療英語のような特殊な英単語に対する苦労が留学中絶えないと思います。、病院内で学習したことを全てメモして、自宅で予復習を怠らないなど、日本にいる時よりも勉強の姿勢が身に付くといった貴重な経験を得ることが出来るでしょう。
医学部保健学科看護学専攻
複数の国家資格を取得できる
看護学専攻では看護師国家資格に加え、以下の国家資格も取得できます。
- 養護教諭一種免許
- 助産師国家資格 または 保健師国家資格
看護系の職業に就きたいけど、高校在学中に決めきれなかった方にはオススメです。
※1つの国家資格を得るだけでも大変です。2,3の国家資格を得るには、大学在学中に相当努力しなければいけないことを予め把握しておきましょう。
留学プログラム
台湾やオーストラリアなど、様々な留学先が整っています。
海外の学生と交流することで、文化の違いや国ごとの災害対応の共通点や相違点などの多様性を学び、看護学生としての態度や患者とのかかわり方に磨きをかけることができます。
医学部保健学科理学療法学専攻
多職種連携教育
現代の医療では、患者に対して質の高い医療を提供する「チーム医療」が欠かせません。チーム医療実現のためには、他の専門職についても深く知り、連携する経験が必要です。
広島大学は、全国でもあまり例のない医療関連職種11職種(医学部:医師・看護師・理学療法士・作業療法士・養護教諭・保健師・助産師、歯学部 歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・養護教諭、薬学部 薬剤師)の学士課程教育が行われているので、チーム医療の学習にうってつけです。
実践的な理学療法学の学習
理学療法士は運動療法・物理療法・日常生活活動の指導をとおして人々の生活の質の向上を図っています。
そのためには「身体と心に関わる幅広い知識・技術」が必要となります。
精神機能と組織構造と機能に関する知識を学んだ後、患者や障がい者の運動や動作、日常生活、社会参加を行う上での問題点に関する評価法や臨床で必要とされる知識や技術、実践能力を習得していきます。
医学部保健学科作業療法学専攻
教育の質を保証
国内外で活躍できる作業療法士の育成を目指し、以下の導入がなされています。
- 大学院進学型の総合型選抜入試を導入
- 学部生から研究活動に関わるための研究プロジェクト演習をカリキュラムに導入
その成果として
- 世界作業療法士連盟(通称 WFOT)が定めている作業療法士教育の基準をクリア
- 一般社団法人 リハビリテーション教育評価機構が定めるリハビリテーション教育に必要な施設基準・カリキュラムの提供、実施可能施設として認定
されています。
臨床の最前線や研究者として活躍する作業療法士、大学教員として教鞭をとりたい方にはオススメです。
積極的な学外活動
- 宮島地区 福祉ガイドマップの作成
- 発達障害の子供たちを支援する地域ボランティア
など、様々な地域活動を行っています。
- 障がい者の方々が無理なく観光できるマップ作り
- 発達障害の子供を取り巻く大人たちが丁寧に子育て出来る援助
など、「ひと」について考える作業療法士の育成を目指しています。
入試情報
広島大学医学部の入試情報を見ていきましょう。
一般入試(前期)に関して、共通テスト・個別学力検査の入試科目・配点を一覧表にしました。
【医学科】
共通テストの入試科目数・科目別配点は
- 5教科7科目
- 地歴・公民以外:200点満点、地歴・公民:100点
(備考)
- 外国語の得点に関して、リーディング:100点満点、リーディング:100点満点とする
- 理科は「物理」「化学」「生物」から2科目選択
- 社会は「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫・政経」から1科目選択
- 志願倍率が約5倍を超える場合、共通テストの成績に応じて2段階選抜を実施
となります。
また、個別学力試験の入試科目数・科目別配点は
- 3教科4科目
- 試験区分に応じて、科目別の配点が異なる
- 面接
(備考)
- 数学は、数Ⅰ~数Ⅲの範囲から出題
- 理科は、「物理」「化学」「生物」から2科目選択
- 面接に関して、段階評価を行う(明確な点数は提示されていない)
- 試験区分に関して、A(s)配点:理科重視型の配点、A(em)配点:英数重視型の配点、B配点:一般型の配点を示している
- 受験者は予めA(s)配点、A(em)配点、B配点を選択できない
となります。
【保健学科】
共通テストの入試科目数・科目別配点は
- 5教科7科目、5または6教科8科目
- 地歴・公民以外:200点満点、地歴・公民:100点 または 理科以外:200点満点、理科:100点
(備考)
- 外国語の得点に関して、リーディング:100点満点、リーディング:100点満点とする
- 理科は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」から2科目選択 または 「物理」「化学」「生物」から2科目選択
- 社会は「世界史B」「日本史B」「地理B」「倫・政経」から1または2科目選択
となります。
また、個別学力試験の入試科目数・科目別配点は
- 2教科2科目
- 各教科400点満点
- 面接
(備考)
- 国語は、現代文のみ出題
- 数学は、数Ⅰ~数Ⅲの範囲から出題
- 面接に関して、段階評価を行う(明確な点数は提示されていない)
- 2次試験の出願時、文科系、理科系のいずれか一方を選択する
となります。
どちらの学科も合格判定基準が複雑ですので、今回のブログ上では割愛させていただきました。
ですが、皆さんは必ず目を通しておかなければいけません。【実施済み】令和5年度 学生募集要項から合格判定基準を一読しておきましょう。
入試難易度
最後に、広島大学医学部の入試難易度を見ていきます。
偏差値・倍率・ボーダー得点率
偏差値に関して、どの学科も広島大学に相当する他国公立大学と比較してもあまり差は見られない状況です。
ボーダー得点率に関して、共通テスト・2次試験の総合結果に対する数値となっています。
医学科の数値が高いのはもちろんですが、保健学科でも6割~7割近く点数を取らないといけないので、入試難易度としては高いと言えるでしょう。
入試倍率に関して、医学科を除いた学科・専攻は例年どおりの倍率になっています。(医学科の例年の入試倍率は5倍~6.5倍)
合格者結果
参照先:入学者選抜結果情報
過去2年分の合格者結果を表にまとめました。(注)総合点、共通テスト+個別学力試験で採用した点数が異なる
表を見ると、医学科に合格した受験生の戦略は以下のとおりになります。
- 共通テストでボーダー得点率を下回らない
- 個別学力試験で満点近く取れる科目を作る
広大研に勤めている医学科講師から話を聞いた所感として、理系科目(特に数学)が得意とはいえ、共通テストの問題形式上、必ずしも9割が取れるとは言えません。(センター試験の場合、必ず9割以上取らなければ医学科合格は無理と言われていました。)
ですので、共通テストは5教科7科目の合計点がボーダー得点率を超えるよう、科目別の目標点を算出し、日々の勉強を行いましょう。
一方、個別学力試験は理科9割以上、数学8割~9割以上、英語:6割~7割以上の点数確保が必須となります。
また、保健学科に合格した受験生の戦略は以下のとおりになります。
- 共通テストでボーダー得点率よりも5割ほど上回る
- 個別学力試験で総合点(最低点)との差分を埋める
現役比率が高い学科になるので、共通テスト対策と個別学力試験対策を並行して行うことは厳しいと思われます。
※共通テスト、個別学力試験の科目別目標点は各自異なります。きちんと算出したうえ、効率のよい勉強を行ってください。
個別学力試験対策
各科目の試験対策を簡単にまとめました。
是非、日々の勉強に活かして下さい。
国語(現代文)
- 長い文章をじっくりと読み、論理構造や文章構成、表現を学ぶ。
- 語彙の知識も広げる
- 傍線部の付近からそれらしい部分を抜き出してつなぎ合わせるのではなく、全体として何が言いたいのか伝わる答案作成を行う
英語
- 英単語、英熟語→英文法→英文解釈→長文読解、英作文の順に学習する(英語の基礎固め→応用力養成)
- 英文を正確に読めるようになった後、速読の練習を行う
- 段落ごとの要点をめとめる練習を日ごろから行う
- グラフから得られる情報を的確に把握し、平易な英文で書く練習をする
数学
- どの単元も基礎~標準レベルの問題が8~9割以上正解できる学力を身につける
- 頻出単元:微分積分、確率、数列
- 複数の単元が融合された問題も出題されるので、入試演習を欠かさない
- 計算量が多いので、日ごろから計算スピードや計算の工夫ができるようにする
物理
- 基礎事項を徹底的に理解し、標準レベルの問題を完璧にする
- 優先して学習すべき単元:力学・電磁気→波動→熱力学
- 問題量が多いので、日ごろから解答時間を意識した勉強を心がける
化学
- 基礎事項を徹底的に理解し、標準レベルの問題を完璧にする
- 優先して学習すべき単元:有機化学→理論化学→無機化学
- 問題量が多いので、日ごろから解答時間を意識した勉強を心がける
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