【プロが解説】九州大学の二次試験(英語)の傾向と対策
皆さんおはこんばんにちは
広大研講師の橋本です。
今日は九州大学英語の傾向と対策を徹底解説していきます。
九大の英語を対策する上で重要なポイントをまとめていくので、
九大受験で英語を使う人はぜひ今後の受験勉強の参考にしてください。
本記事の目次
九州大学の英語の出題傾向
まずは九大英語の試験形式について確認しておきましょう。
九大の英語は、
- 長文読解
- 長文読解
- 長文読解
- 英作文
- 英作文
の全5問構成となっています。試験時間は120分です。
では各大問について簡単に確認していきましょう。
第1問~第3問:長文読解
長文問題は全てまとめて解説をしておきます。
出題形式としてはお馴染みの形式(内容説明問題、記号問題)なので問題はないと思います。
この長文問題において、受験生にとって課題となるのは「精度」でしょう。
長文自体の難易度はそれほど高いわけではないので、どの受験生も長文問題はある程度得点してくると思っておきましょう。
つまり長文問題ではあまり差がつかないので、長文問題での失点は合否にかなり響きます。
また、後の英作文などを説くことを考えると、素早く正確に英文を読解する力が試されます。
文章のレベルは高くても英検でいうところの準1級程度ではあるので、順当に英語力を身に付けておけば合格点は取れるレベルの試験内容となっています。
第4問:英作文
第4問は英作文です。
ここでは与えられたテーマに対して自分の意見を100字程度で記述する形式での出題がされています。
2023年度入試では「社会をより良くするためのバーチャルリアリティの活用方法」についての考えが問われていました。
2022年度では「移民問題について」がテーマにもなっており、昨今の社会情勢や話題になっていることなどにフォーカスしている印象ですね。
第5問:英作文
第5問も英作文となっています。
ここではグラフや図表が与えられ、そこから読み取れる傾向や展望、その理由などについて説明する形で出題されます。
英作文自体は第4問でも出題されているので特別変わりはありませんが、出題形式が異なるのでこれはこれで慣れておく必要がありますね。
九大英語の【具体的な対策】
では各大問で得点していくために必要な勉強法について確認していきましょう。
勉強方法だけでなく、おすすめの参考書なども紹介するのでぜひ今後の参考にしてください。
第1問~第3問:長文問題の対策
長文対策については、市販の長文問題集等で日々の読解演習の積み重ねが重要です。
九大の英語は概ね英検準1級と同程度の難易度であるので、求められるレベルは当然高いですが、かといって長文対策のために特別何かをする必要はありません。
九州大学や広島大学など、二次試験の英語のための勉強は基本的に全て同じです。
まずは超基本的なところですが、
- 単語の暗記
- 英文解釈
が必須です。
単語については各自が持っている単語帳で構いません。
英文解釈は市販の参考書(『英文解釈の技術70』や『英文解釈の技術100』など)を使用して、英文の基本構造や文法的知識は理解しておきましょう。
英文解釈が完璧にできるようになれば、次は英文読解練習です。
市販の英語長文参考書などで精読練習を行っていきましょう。
僕のおススメは、『スピード英語長文』や『イチから鍛える英語長文』などです。
特に『イチから鍛える』シリーズ(300, 500, 700の3種類あります)は、コンサルティングの中でも「義務教育」と言って担当生徒には解いてもらうようにしているので、
受験生は必ずこのレベルの文章は読解できるようになりましょう。
精読の段階では読めない文章がなくなるまで何周も繰り返し、また、長文を読んだ後はリスニング+音読もセットで行いましょう。
特にこのリスニング学習を行わない人が多くいますが、英語を英語の語順で理解し内容を把握する練習はリスニング試験だけでなく、リーディングにおいて速読するために必要な能力でもあるので早め早めから養っておきましょう。
英語学習において最も大切なことは日々の継続です。特に受験学年であれば「1日1長文」を目標に毎日英語学習を行いましょう。
第4問+第5問:英作文の対策
英作文パートはまとめて解説します。
まず「九大受験において合否を分けるのがこの英作文である」ということを理解しておいてください。
先ほど説明した「長文読解」などは、九大に出願するレベルの英語学習をしてきた受験生であればある程度解けるはずなので、この3題でそこまで大きく差は付きません。
しかし英作文は全く別で、いかにリーディングが得意な人でも、英作文になると途端にハチャメチャな文章を書いてくる、なんてことが往々にしてあります。
例えば、動詞や名詞などを正しい「語法」で使えているか、「分析的展開」に則った論展開になっているか、などなど意識して書けている人がどのくらいいるでしょうか?
英作文は別個に対策をしておかないと、「単語を覚える」「英文解釈をする」「長文を読む」だけでは点数にはつながりにくいということを理解しておいてください。
そんな英作文の学習をする上でオススメなのが『英作文のトレーニング必修編』です。
こちらは、よくある生徒の答案例をもとに、日本人教師とネイティブスピーカーが対話形式で添削を行うというスタイルで話が進んでいきます。
全100題の例題を参考にしながら、英作文におけるポイントや適切な表現などを丁寧にまとめてくれているので、受験に英作文が必要な人にはぜひともおススメです。
Column:英検は取得すべき?
本解説の中で九大英語は「英検準1級レベル」相当であると説明してきました。
であれば、実際に英検準1級は取得しておいたほうがいいのかという疑問が出てくるかと思うので、ここで九大志望の受験生にとっての英検の扱いについて説明しておきます。
まず結論から言って、可能であれば英検準1級は取得しておくことをおススメします。
主な理由としては、九大の英語と英検準1級はレベル感が似通っており、形式も長文読解もあり英作文もありと出題形式も近いものがあるので、
二次試験形式での演習という意味でもいい練習になります。
当然、英検を受ける際、語彙力は強化する必要があると思いますが、語彙は多くて損はしないので単語は覚えてください。
ただし、無理に英検を取得しようとはしなくてもいいです。
あくまで「可能であれば」取得をおススメするだけです。
そもそも僕の考えとしては、英検準1級は九大に合格するための英語の勉強をしていれば自然と取れるレベルになっているはずです。
それでも併願で出す私立大学等で英検を取得していることによるアドバンテージなどもあると思うので、そこは各自で判断するか身近にいる受験のプロに聞いてみましょう。
九大英語対策の【受験戦略と計画】
ここまでで具体的な対策については解説してきました。
では、上記の内容をどのくらいの時期にやっていくのがいいのか。
ダラダラと冗長に勉強をしていてもあまり意味がないので、英語の勉強における大まかな時期について話しておきます。自分の勉強の簡単なペースメーカにしてください。
また、九大合格のための受験計画については次の動画でも解説しているので参考にしてください。
九州大学合格のための受験計画
ここでは高3の春から勉強を始めたと仮定して話を進めていきます。
もちろん高校1年生・2年生の時期から始めてもらっても構わないですし、すでに志望校を九大に決めている人はこの勉強方針をぜひに参考にしてください。
春~夏にかけて
春から夏にかけては主に「英文解釈」の勉強をしましょう。
英文解釈とは、英語の文章1文1文がどのような構造で成り立っているのかを感覚ではなく、文法的に理解していく勉強のことを指します。
受験でみんなが読む長文も短い文章が集まって成り立っています。その長い文章を読むためにはその構成要素である短文が理解できていないと内容が把握できないですよね?
具体的には4月~7月の4カ月程度を目安に終わらせると良いと思います。実際、広大研のクラス指導でも4月~7月で主に英文解釈の授業を行っています。
自分で勉強する場合は、『英文解釈の技術70』や『基本はここだ』などをおススメしています。
また、英文解釈が7月までに完成した人は早めから長文読解を進めていってもいいでしょう。
その際は、先に挙げた『スピード英語長文』や『イチから鍛える英語長文』などを使って演習をしてください。
夏休み期間
遅くとも夏休みには長文読解に入っておきましょう。
解釈で培った知識をもとに英文を丁寧に読み進め、読めない文章をなくしていきます。使用教材は『スピード英語長文』や『イチから鍛える』などの市販の長文問題集で大丈夫です。
受験生は1日1長文をノルマに読解を行ってください。もちろんリスニング+音読もやってくださいね。
また、夏の間に九大の過去問を解いてみてください。主題形式や現在の自分とのギャップなどを知り、今後の勉強の目標にしましょう。
敵を知り己を知れば百戦危うからず、です。
そして夏の間にやってほしいことがもう一つ。それが「英作文」です。
先ほどの『英作文のトレーニング』等でこの夏の間に英作文の基礎作りをしておきましょう。
9月~10月
夏休み明けも基本的には長文読解で演習を積んでいきましょう。
ただしこの時期まで来るとある程度英語力も向上し、かなり難易度の高い長文も読めるようになっているはずです。
また特に言及してきませんでしたが、この時期には語彙力も身についているはずです。
「単語帳はもう開かなくても大丈夫かな、、、」くらいになっていると一番ですが、まだ覚えきれていない場合は至急覚えてください。
100%が理想ですが、少なくとも95%以上は確実に覚えておきましょう。
11月~1月
11月以降は共通テスト対策に臨みましょう。
時間を計って毎日演習を繰り返してください。ただし、80分通しで解くとかなり時間がかかってしまい、他教科に時間がさけなくなるので半分に分割して解くなどして工夫しましょう。
集中力の強化や共通テスト形式の問題への慣れなど、二次試験とは別の難しさがあるので、最後の2カ月弱で共通テスト対策強化月間として勉強してください。
共通テスト後
共通テスト後は二次試験の過去問対策に勤しみましょう。
最低でも10年分は解き、自分が苦手とする分野や得点源にできる個所など、過去問を分析し続けてください。また、学校や塾の先生にも添削をしてもらい、自分の弱点を補強しましょう。
特に英作文は添削がかなり重要なので信頼できる英語の先生に添削をお願いし、できるだけ多くの英作文を書いていきましょう。
戦略は人それぞれ。だからこそ広大研が徹底サポート!
以上が九大英語の受験計画になります。
ここから、一年間でやっていく教材の選定、月間計画、週間計画、毎日の勉強量にまで落とし込み、それをひたすらこなして下さい。そうすれば、あなたは九州大学に合格するはずです。
しかしながら、受験戦略と受験計画は個人で異なります。
ここに書いた受験戦略や受験計画は一般的なものであり、より詳細に作り込まないといけない上、あなたには微調整や変更が必要になります。
あなただけの受験戦略・受験計画について詳しくお話が聞きたければ、広大研に是非お越し下さい。受験のプロによる面談を行っております!
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⬇︎その他、レベル感の近い広島大学の受験対策についても、別記事で解説しています。