広島大学薬学部薬科学科に合格するには【プロが傾向と対策を解説】
こんにちは
広大研公式ブログ編集部です。
実際に薬学部薬科学科に合格した講師にインタビューを行い、記事にまとめました。
・加藤太樹先生にインタビューしています。
本記事の目次
広島大学薬学部薬学科の入試状況
広島大学薬学部には「薬学科」と「薬科学科」の2つがあります。
薬学科は6年制で,薬剤師を養成する学科です。また、 卒業時に薬剤師国家試験の受験資格を得られるのは薬学科の学生になります。 一方で、薬科学科は世界的な視野を持つ創薬研究者を養成する4年制の学科になります。
入試においては、「薬学科」の方が比較的に「薬科学科」よりも合格最低点が「共通テスト(旧センター試験)」、「2次試験」ともに高く難易度が高いと言えます。
入試科目・配点
広島大学薬学部薬学科の入試配点は下記のようになります!
【共通テスト】
学科 | 合計点 | 国語 | 地歴・公民 | 数学 | 理科 | 外国語 | 情報 |
薬科学科 | 1000 | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 100 |
【2次試験(前期入試)】
学部学科 | 合計 | 国語 | 地歴・公民 | 数学 | 理科 | 外国語 |
薬科学科 | 1200 | 400 | 400 | 400 |
上記の「共通テスト」、「2次試験」の配点から広島大学薬学部薬科学科の合格を目指すにあたって特に重点を置くべき教科は「数学」・「理科」・「外国語」になります!
入試結果
広島大学薬学部の各学科の合格最低点は下記のようになります!
今回は、薬科学科について主に述べていく記事ですが、参考のために薬学科も掲載しています。
※令和6年度の合格者のものを掲載しています。
※共通テストは900点満点になります。
総合得点(2100点満点) | 共通テスト (900点満点) | 2次試験(1200点満点) | |
薬学科 | 1,388 | 667 | 640 |
薬科学科 | 1,213 | 622 | 532 |
上記の合格最低点から、広島大学薬学部薬科学科に合格するためには
- 共通テストで少なくとも7割以上
- 2次試験で5割以上
の得点率を獲得する必要があると考えます。
受験戦略
先ほど紹介した「入試配点」と「合格最低点」から、基本的にはには「数学」「化学」「その他の理科」の3科目を中心に学習していくと効率でてきに広島大学薬学部薬科学科への合格に近づくと思います!
理科科目選択について
配点をご覧いただくとわかるように理科については2科目必要になってきます。
私は受験の科目選択で化学と生物を選択しました。「化学」は必修であるため、高校での授業は日々復習を頑張っていくようにしましょう!
2科目目として、「生物」と「物理」が選択肢にありますが、基本的には「物理」を選択することをお勧めします!
参考までに、2科目の特徴をいかにまとめたので確認してみてください!
まず、「生物」についてです。
「生物」における暗記は1つ1つの内容が枝葉のようにつながっているので理解とともに暗記がしやすく比較的覚えやすいと言える点がメリットになります。
「生物」を選択するデメリットとしては、2次試験になると論述が増えてしまう点でですが、しっかりと知識を理解とともに暗記することと、正しい演習をすれば問題なく対応できるレベルかと思います!
また、「物理」を選択する場合は
・メリットとしては共通テストで基本をきっちりと理解できていれば、2次試験も比較的に容易に点数を獲得することができる。
・デメリットとしては、一朝一夕で覚えることができないので演習に膨大な時間を要することが挙げられます。
以上のことをふまえて考えると、
- 暗記が得意な人は「生物」を選択したほうが点数が獲得しやすい
- 計算が得意な人である程度「物理」の理解が得意な受験生は「物理」を選択した方が点数が獲得しやすい
と言えます。
参考までに私の周りの友人は物理8:生物2くらいの割合になります!
英語対策
広島大学を受験する際に、英検を取得することで得られるメリットとしては「準1級を取得すると共通テストが満点になる」という点になります。
①英検を利用する場合
英検を利用する際は最低でも受験年度の10月までには取得をするようにしましょう。
これ以降に英検の対策をするのは他の重要な科目「理科」「数学」の対策に支障をきたす可能性があるのでおすすめしません。
②英検を利用しない場合
後の、受験計画の「英語」の中で紹介する方針で勉強してきましょう!
受験計画
広島大学薬学部薬科学科にどのように合格していけば良いか、実際の受験計画の例を一緒に見ていきましょう!
英語
英語は先ほど記した入試配点からもわかるように、受験で肝となる科目です。高得点奪取の戦略としては、選択問題の精度向上、要約や英作文でのできるだけ部分点を多く稼ぐことが出来るような実力をつけていくこととなります。この戦略を実践するために必要な計画を細かく見ていきましょう。
どの単語帳であっても、共通テストレベルの範囲は完璧である必要があります。また、文法に関しても、8割程度理解しておく必要があるかと思います。
春に行うこと
では、あなたに上記の実力があった場合、春の時期に行うことは絶対的な単語量の増加と標準レベルの文法・語句問題の繰り返し演習、長文選択問題の精度向上を行っていく必要があります。単語帳や文法の問題集は学校で配られたもので構いません。この時期で完璧に仕上げましょう。
また、毎日長文1題は読んでいくようにしましょう。センターレベルから始めて、夏前にはMARCH・関関同立レベルの私大の英語が読めているのが理想です。
夏に行うこと
夏は大きくレベルアップすることを目標とします。二次試験に必要な能力の養成を始めていきます。夏休み前から開始するのが理想になります。難関レベルの長文問題を演習しつつ、要約や英作文の実力をつけていきます。長文は春に使った2つの参考書のレベルを上げてもいいですし、「英語長文問題精講」などのハイレベルな問題集を一冊仕上げるのもいいと思います。早慶や東京・京都を除く旧帝大レベルまで手を伸ばしていいと思います。
要約の参考書としては、「英文解釈要約精講」や「ディスコースマーカー英文読解」がいいと思います。この2つには、しっかり要約の手順が載っているので、導入にはもってこいでしょう。英作文は、「上級問題特訓ライティング」がおすすめです!
秋に行うこと
秋、前半は夏に行っていた勉強量を継続してこなしていくことが大切です。学校や塾の授業が始まると、演習量が落ちてしまいがちですが、ここで演習量を落とさないことが実力を大きく伸ばすポイントとなります。
10月に入ると共通テスト対策をしっかり行いましょう。過去問や予想問題集を1日1年分解いていきましょう。要約や英作文の演習は少し抑え気味にして、文法・語法問題の徹底的な演習を同時に行っていきましょう。その際には、ランダム系の問題集をするようにして下さい。
ここで、選択問題は間違えない自信が出るくらいまでやっていきましょう。
共通テスト後に行うこと
共通テスト試験でしっかりした得点ができたら、二次試験対策を行っていきます。過去問と毎日一年分、計20~30回分こなすことが出来ればいいでしょう
生物
春・夏にすること
まず生物は「基本的に覚えてしまえば点数になる科目である」ので勉強方法は暗記がメインとなってきます。
一般的な受験生は単語を覚えることで終わりにしてしまうが、個人的には道筋を立てて論理的に思考を整理しながら覚えることをおすすめします。
理由としては、単語ごとに点で覚えるよりも、それぞれの単語で道筋を立てて線として覚えたほうが記憶として残りやすからというのと、2次試験での論述の際には線で覚えている方が高得点を狙える可能性が高くなるからです。
比較的時間の余裕がある春~夏休みのうちに「マーク式問題で7割」はとれるように仕上げておきましょう!
秋にすること
私は「リードライトノート」という問題冊子を使ったので、参考までにおすすめします!
これは文系向けの問題冊子であり要点がまとまっているため、基本を押さえるのにとても向いているかと思います、
やり方としては1カ月以内に最低2周し、基本的な部分のアウトプットの練習をすると効果的です。
参考の目安としてこの問題冊子が完璧になったら、共通テストで7割は取れるようになります。
2周した段階で、マーク模試の過去問などを解き、自分の実力を確かめてみるのようにしましょう。
そして、さらにステップアップを目指す人は「基礎問題精講」もしくは「生物セミナー」のどちらか一冊を毎日10問は解いていくと良いかと思います。
これで広島大学の2次試験まで通用する深い知識を身につけることができ、論述対策としても効果を発揮するようになります。
生物の特徴的な考察問題である実験考察問題の出題形式はすべて一緒なので量をしっかりとこなすことで対策をしてきましょう。
冬にすること
共通テスト試験の演習をしていき、分からなかった問題は資料集を読み込んだり、先生に質問をしていきましょう!
・この段階では人に説明できるレベルを目標に学習する。
ということを目標に学習を進めていくと良いです!
そのレベルに到達することができれば、共通テストで9割を取ることも難しくはないかと思います!
2次試験対策
共通テストで約9割を取ることができるレベルの人にとっては難しい問題は出ないと考えられます!
・「生物重要問題集」を毎日最低2時間は解いて、論述の練習をやる。
・復習には資料集を使うこと
をお勧めします!
資料集で調べるとその問題の周辺知識も付くため、ふとした問題で役立つことがよくあります。
また、先生に質問することやインターネットを使って調べることもおすすめです!
※広島大学科目対策は「広島大学2次対策生物」で詳しく記載しているので、もしよければ読んでみてくださいね。
化学
春・夏にすること
化学は基本的に知識量がものをいう科目であるので勉強方法は問題演習をひたすら繰り返すという形になってきます。
特に理論分野は幅広く苦手な人も多くかなり差がつきやすいです。
個人的には反応速度のあたりが特に苦手な人も多いイメージなのでその単元をとれるととても有利に進められると考えます、
また、二次試験では論述問題と計算問題があるがどちらも難易度は高いです、
そのため、共通テストで出るレベルの計算程度は解けなくては正直合格は厳しいです
時間に余裕のある夏のうちに理論分野は「マーク式問題8~9割」はとることを目標に勉強していきましょう!
秋にすること
この時期は有機の問題は慣れておかないと問題を解けるようになりません。
そのため、秋には有機の問題を演習していきましょう!
有機の問題で特徴的なのが「構造決定の問題」です。
構造決定の問題を解くには有機物質それぞれの性質を把握していないと解くことはできません!
しかし、構造決定の問題に出てくる性質はある程度決まっており、またそれぞれの性質に決まり文句のようなものもあるため、とにかくたくさん問題を解いて慣れてしまえば問題ないのでしっかりと対策をして慣れていきましょう!
冬にすること
マーク演習をしながら暗記分野である無機をその物質の色や反応がすぐに頭に浮かぶ程度に覚えます。
この時期はマーク式の問題演習をしながら記憶に残る無機の勉強をしましょう!
無機は暗記の分野なのでこの時期に復習を始めても問題ないです。
無機は覚えて慣れてしまえば全く難しくないので、この時期までにマーク式問題を総合で8割強とることを目標にしていきましょう。
2次試験対策
化学は共通テストと二次試験の筆記では難易度が格段に変わってきます。そのため、二次試験の問題形式にひたすらなれる必要があります。
赤本10年分や重要問題集を1周は解いて筆記の形式に慣れておけば、共通テスト8割強とれているなら二次試験でも6割は取れるかと思います。
物理
物理は単元ごとに勧めていくことをおすすめします。
まず、「物理のエッセンス」を「力学」や「電磁気」など単元ごとに繰り返し行い、完璧になれば次の単元に進むという方法で行っていきます。この段階の勉強は春の段階で終わらせることが出来るよう、計画して下さい。
「物理のエッセンス」が出来たら、次は「良問の風」を用いて応用力を養っていきます。この段階では2〜3単元ごとに繰り返してもいいかもしれません。「良問の風」も「物理のエッセンス」も著者は同じなので解説に一貫性があります。分からない分野はエッセンスに戻って基礎の復習を行って下さい。欲を言えば、「良問の風」を終わらし、「名門の森」や「重要問題集」といった演習量の多い問題集にまでこの時期に手を出しておきたいところです。
秋からは共通テスト演習を行いましょう。過去問や予想問題集を用いてどんな問題が来ても大丈夫という感覚が出るまで繰り返し演習を行って下さい。間違えた問題は特に何度も復習をするようにしましょう。
共通テスト試験を終えれば、過去問とオープン模試の過去問を演習しましょう。また、夏にやっていた「名門の森」や「重要問題集」を用いて演習量を補いましょう。
数学
春・夏にすること
まず「大前提として数学はその問題に対する解法に至るまでの考え方を知っているか」がすべてになります。
そのため1問でも多くの問題に触れる必要があります。
そこでおすすめの勉強方法としては何冊もの問題集をこなすのではなく一、二冊の問題集を何周も何周も繰り返し答えを覚えているレベルまで練習しましょう!
そうすることで問題を見たときに解までの道のりを頭に描くことができるようになり問題に取り組むスピードも上がってきます。
また計算スピードもとても大事なので日常的に見た数字で遊んでいると数字になれることができてよいかと思います。
そこでまず、春と夏にはチャートや学校で配られる問題集を8月末までに最低1周することを目標に、計画的に勉強していきましょう!
秋にすること
この時期には数Ⅲを本格的に勉強していきましょう。
数Ⅲは筆記でしか使わないが勉強しておけば、数学IA,IIBCに対する理解が深まるのでより問題は解きやすくなってきます。
実際にやることは基礎の定着を目指して教科書に載っている問題をマスターしていきましょう。
冬にすること
共通テスト試験演習を始めていきましょう!
数学の共通テストはスピードが命なので時間を意識しながら演習しましょう!
2次試験対策
広島大学の理系数学は赤本を解くとわかるが非常に難易度が高いです。
赤本を2周以上解き同じレベル帯の同じ問題傾向のほかの大学の入試問題も解くことで数学の問題に慣れておくことが重要です。
その他共通テスト科目
情報
「情報」も共通テストで7割以上を獲得しないといけない、広島大学薬学部薬科学科では捨てることはできない科目になってきます。一方で、時間をとり過ぎてしまうと、重要な3科目の対策ができないのでタイムパフォーマンスが良い学習をする必要があります。
・夏休み以降から共通テスト用のまとめ系参考書を完璧に暗記する
・直前期に共通テスト演習を10回分以上行い、まとめノートを作成する
この2点を心がけて学習すると効率よく勉強できます。
特に「情報」では旧課程の共通テストやセンター試験の問題を使って演習することで知識の確認をすることができます。
社会科目
広島大学薬学部薬科学科を受験することを考え、社会科の選択は「公共、政治・経済」もしくは「地理」をお勧めします。
両科目とも、歴史に比べると暗記量が少なく我々の生活に身近であるという点から得点しやすいと考えます。
・夏休み以降から共通テスト用のまとめ系参考書を完璧に暗記する
・直前期に共通テスト演習を10回分以上行い、まとめノートを作成する
情報と同様に、上記の勉強法でコスパよく社会も高得点が狙えると思います!
まとめ
広島大学薬学部薬科学科合格への道は
- 「数学」と「理科科目」を徹底的に勉強する!
- 2次試験にも利用する「英語」の勉強を怠らない!
- しっかりと計画通りに学習していくこと
が重要になってきます!
この記事を見ている「広島大学薬学部薬科学科」を志望している受験生やその他の広島大学の学部学科を目指している受験生が来年、広島大学に合格していることを心から願っています!
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今回は、広島大学薬学部に合格するために何をすれば良いかをまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
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