広島大学工学部に合格するには?【プロが傾向と対策を解説】
こんにちは!
広大研公式ブログ編集部の梅原壮太(ウメハラソウタ)です。
今回は広島大学工学部合格への傾向と対策についてを今年合格した加藤先生に書いていただきました!
※本記事は2019年度に広島大学工学部3類に合格した加藤晴紀が書いた記事です。
本記事の目次
広島大学工学部の入試状況
入試科目・配点
センター試験
英語・国語・数学1A2B・物理・化学・社会一教科
センター試験配点 900点満点
二次試験科目
数学・英語・物理・化学
二次試験配点 1200点満点:数学400点 英語400点 物理と化学400点
今回は2次配点の高い数学と物理、化学をまとめていきたいと思います。
英語に関してはリンクを貼っておくので参考にしてみてください。
入試結果
2019年 | 配点 | 平均 | 最高 | 最低 |
総合点 | 2100 | 1247 | 1499 | 1158 |
センター試験 | 900 | 667 | 744 | 588 |
二次試験 | 1200 | 572 | 822 | 486 |
二次試験は1200点満点でセンター試験は900満点と二次試験重視であることがわかります。
ただセンター試験の平均は約75%と決して低くはないので、センター対策を怠ってはいけません。
受験戦略
理科科目の選択
私は広島大学工学部第三類で二次試験は物理・化学を選択しました。
そもそも工学部第三類は二次試験で、物理・化学しか選択できません。
高2生で志望校をしっかりと定め、基礎的な内容は日々復習することをおすすめします。
全体的な受験戦略方針
二次試験にある英語、数学、物理、化学の4科目に自習のほとんどを費やし、ほかの科目は学校の勉強を徹底しました。
基本的には数学と理科を中心に頑張るといいと思います。
受験計画
数学
春に行うこと
私は青チャートを使用し、数学1A2Bの基礎を定着させました。
受験で必要な情報は青チャートにほとんど書いてあり、解き方の指針が書いてあるなど、
数学的思考まで書いてあるため「チャートシリーズ」を使用することをおススメします。
チャートは、基本事項ばかりなので6月末までには終わらせたほうが良いです。
中でも確率、数列、ベクトルは、二次試験で頻出であるため、重点を置いて勉強しましょう。
夏に行うこと
青チャートとチョイスのA問題を使用し、数学Ⅲ重視で勉強をしました。
この時期にセンター模試で1A2Bが7割をとれていたらいいと思います。
夏休みまでに学校の授業ですべての内容が終わらないようであれば、夏休みを使用して予習をしましょう。
広島大学の二次試験の数学の問題は、近年難化傾向にあり、数学3の範囲から多く出題されるため、
早めに数学3の基礎を青チャートでおさえ、チョイスのA問題で一般的な問題に取り組むと良いでしょう。
僕は、単元ごとに青チャート→チョイスのA問題の順番で取り組み、一単元を1・2週間以内に終わらせるようにしていました。
秋に行うこと
数学1A2Bは理系プラチカ、数学ⅢはチョイスのA.B問題を使用し二次試験対策をしました。
アドバイスをしておくと普段から二次試験を意識して、白紙を使用して記述式の解答作成の練習をすることです。
記述式としては、だれが読んでもわかりやすく書くようにしてください。
採点者に書いてあることが伝わらないと意味がないので、計算式を並べるだけでなく、
説明の文章を付け加えるだけで、分かりやすい解答をつくることができ、高得点獲得につながります。
二次試験では数学Ⅲの範囲から微分積分や複素数平面が頻出であるため、そこを中心に勉強をすることをおすすめします。
また、どの単元も証明が出題されていることが多いので、証明問題の演習をしていくとよいでしょう。
個人的にはセンター後は私立対策に時間を割かなければならないと思うので、
秋にどれだけ二次試験対策をすることができるかによって合否が大きく変わると個人的に思います。
冬に行うこと
センター試験対策として、過去問10年分、進研のマーク総合や、駿台マーク、3年生で受けた模試の解き直しをしました。
過去問については2016年以降の本追試を最低2周解き、センター試験本番で8割以上を目指しました。
センター後に行うこと
自分は過去問、広大オープンの問題集を解いた。苦手な単元はチョイスを復習するとよいです。
二次試験頻出の確率・ベクトル・微分積分・複素数平面をおもに勉強することをおすすめします。
広島大学の数学の問題は、難易度の高いものも多いため、
チョイスのB問題がしっかり解けるようになっておくことが望ましいです。
目標としては、5割を目指していました。
化学
春に行うこと
化学は、大きく分けて理論化学、無機化学、有機化学の3つに分けることができます。
無機化学、有機化学は、まだ学校で習っていないと思うので、学校に合わせて理論化学の勉強をしましょう。
私は「セミナー化学」を使っていたが、基本的には学校で使用している問題集を使用するとよいと思います。
春に理論化学の計算を身につけていないと夏以降に無機化学、有機化学の勉強をする時間がしっかりとれなくなるので、
この時期は計算問題に多く取り組みましょう。
夏に行うこと
私は夏休みを使って先に無機化学、有機化学の暗記をしました。
必ず夏休みに入る前に学校で進度を担当の先生に聞いておくとよいと思います。
学校の進度にもよるが、10月末までには理論、無機、有機のインプットを終わらせましょう。
はっきり言うと11月まで有機化学の初修を学校でやるようであれば、受験的には手遅れになる可能性が高いので、
夏休みに自分で予習を進めて暗記しておこう。
学校で10月末までに有機の授業までやってくれるカリキュラムであれば、日々の授業を復習メインで勉強しても良いと思います。
学校の進み具合によって夏休みの勉強が変わってくるので、
化学の先生と話し合っておくか学校は信じずに自分の力で勉強を進めていきましょう。
このときの勉強に関してアドバイスをしておくと、
有機・無機に関しては覚えにくい部分は自分でノートにまとめていつでも見ることができるようにしましょう。
学校プリントが見にくいのであれば、参考書を1冊買って読むのも良いと思います。
例えば私が使っていたのは「鎌田の有機化学」「福間の無機化学」で
基礎的なことから丁寧に説明してあり非常に分かりやすく、理解しながら暗記できました。
秋に行うこと
私は「化学重要問題集」を使い、広島大学2次試験に向けて応用問題にも取り組みました。
基礎的な内容であるA問題から取り組み、最低でも2周はしたほうがよいです。
もしそれでも解けなかった問題には印をつけ、3周目まで解きなおしましょう。
公式や重要なことが解説に書いてあるため、ノートに書き写してすぐに復習できるようにし、二度間違えることをなくしましょう。
冬に行うこと
センター対策として、過去問10年分、河合マーク総合、駿台マークを使用しました。
過去問については、数学と同様で2016年度から問題形式が変わっているため、
2016年度以降の本追試を最低でも2周は解き、解けなかった問題や重要事項をノートに書き出しました。
大切なのは、自分の頭で考えることなので、
間違えた問題はまず解説を読み込み、わからない場合は、参考書や教科書を使用します。
それでもわからない場合は、先生や友人に聞くという順番を守ってほしいです。
私は演習の目標点としては、初めての問題で8割を目指すように意識していました。
センター後に行うこと
広島大学過去問や重要問題集を使用して、二次試験で6割を目指しました。
有機化学は構造決定の問題が毎年出題されているため、構造決定の練習に力を入れて勉強をすべきです。
理論化学は、酸化還元反応や平衡に関する問題が頻出であるため、そこを中心に勉強するとよいでしょう。
無機化学については、有機化学・理論化学との融合問題として出題されるので、融合問題の練習をすることをおススメします。
物理
春に行うこと
物理は、力学・波動・熱・電磁気・原子に分けられます。
「物理のエッセンス」や学校で使っている問題集を使用して、基本的な力学、波動、熱の復習を行ないましょう。
力学・波動・熱の範囲は6月末までには終わらせるべきです。
これは夏以降に応用問題を解いていく準備なので、できる限り早く終わらせるほうがよいです。
自分は公式をノートにまとめ、振り返りノートを作りました。
これを見るだけでわからない時に問題が解けるように作成しましょう。
物理が特に苦手な人は「橋元の物理をはじめからていねいに」という参考書が、とても丁寧に説明してあり、わかりやすいと思うのでおススメです。
夏に行うこと
「良問の風」を使用して、力学・波動・熱の基礎的な問題に取り組みました。
良問の風には基本的な問題が網羅されているので、センター試験、二次試験のどちらも対策することができます。
自分は、解けなかった問題に関しては、化学と解き方をノートにまとめ、同じ系統の問題が解けない時に見直すようにしました。
また、学校の進度が遅い場合は、夏休みに物理のエッセンスなどを使用して電磁気学の勉強を進めていくとよいと思います。
秋に行うこと
私は「物理重要問題集」や「名門の森」を使用して応用問題を解きました。
解けなかったところは、物理のエッセンスや良問の風を見直したり、先生や友人に聞くとよいと思います。
問題数をこなしたい人は重要問題集を使用し、解説が詳しく書いてあるものがよい人は名門の森を使用するのがおすすめです。
広島大学の二次試験の物理の問題は、基礎的なものも多いため、良問の風がしっかり解けるようになってから、
重要問題集や、名門の森に取り組むとよいと思います。
また目安として12月はセンター対策に時間を費やすので11月までには、電磁気の勉強を終わらせたほうが良いです。
冬に行うこと
センター対策で、過去問10年分、マーク総合、駿台マークを解きました。
上記と同様に過去問は2016年度以降の本追試を最低2周は解き、センター試験で8割を目指しました。
センター後に行うこと
広島大学の過去問と「重要問題集」を解き、二次試験で6割を目指しました。
二次試験では、力学から運動量保存則や反発係数、単振動の問題が頻出であるので、そこを中心に対策をするとよいです。
力学の問題は、基本的なものも多く、高得点を狙っていくべきだと思います。
電磁気からは直流回路や電磁誘導の問題がよく出るが、難易度の高い問題も出るため、徹底的に対策をしましょう。
熱・波動は、比較的簡単な問題が多いため、「良問の風」の問題演習を行い対策しました。
英語
英語に関しては私が書くよりも、私がお世話になった山口先生が書いている記事を掲載しておくので参考にしてください。
まとめ
数学と理科に関して詳しくまとめていきましたがいかがだったでしょうか。
僕も合格するまで大変でしたが、皆さんも受験勉強頑張ってください!
応援しています!!